B種接地の存在によりいろいろなトラブルが出てくる。まずここに流れる電流を分類すると
① 高低圧混触時の高圧側の電流 ただし平常時はこの電流は有り得ない
② 電線、機器の対地静電容量による電流 (理論的に避けられない電流、実質無害、しかし管理する上では困り者)
③ 電線、機器の絶縁抵抗成分による電流 (理論的に避けられないが数値が小さく、管理上は無視できる)
④ 線路の対地絶縁不良による電流 (本質的にあってはならない電流)
⑤ 負荷機器の対地絶縁不良による電流 本質的にあってはならない電流)
⑥ 誤接続によるもの (本質的には工事上の問題)
⑦ いわゆる2点接地になっている場合 (本質的には工事上、場合によっては管理の問題)
⑧ 迷走電流
⑨ 電波
⑩ その他 高周波発生機器、ノイズフィルターなどにより発生する電流
などの電流が流れるが、全ての場合に単独という事はあり得ず、合成されたものである。従ってその電流は一体何者なのかは容易には分からず管理する上においては非常に厄介である
この内④~⑦については何が何でも原因究明、修理、改修が必要になる。
変圧器に混触防止板をを採用することによりB種接地を外すことをできるが、これには常時強力な絶縁監視が不可欠で、限られた場所でしか実用化されるには至っていない。
上記のうちで高低圧混触時の高圧側の電流は通常の管理状態ではありえない電流で、日常的な管理においては考える必要がない
その他のものがいわゆる漏電として計測されることになる
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