漏電による火災は最も恐れられているものの1つである。
しかし現実に、果たしてそうであろうか。
かって漏電が原因で火災が発生したことは事実である。しかし、それは特殊な条件、建物の構造がメタルラス、トタンぶきであることが条件になっている。(財団法人東京消防指導協会発行、火災調査技術教本第3巻参照) 現在の建物ではこのような構造のものはほぼ皆無であって、現実的には漏電が原因で火災になった事例は無いと考えてよさそうである。
しかし、東京消防庁監修、平成9年版「火災の実態」によれば心電図計のアース線が細く、漏電がこのアース線を流れ、アース線が過熱し発火した事例が記載されている。詳細は記されていないが、裸の電線が少々の電流で発火するわけはなく、たぶん束ねられていたと思われる。極めて特異な事例と言える。
しかし、これは発火の原因は漏電と限定した場合の話であって、電気が原因で発火する事例は多数ある。この事実を忘れてはならない
管理として考えた場合には、漏電の場合とその他の場合とでは対応が全く違うので明確に区別しなければならない。
漏電をいかに管理したところで、火災の予防には無縁ということである。
素人を脅すのはほどほどにやめたらどうでしょう
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