絶縁不良は結果論

《漏電が発生するということは、その時点で絶縁は既に破壊されているのである》

漏電といえば絶縁不良(いわゆるメガー測定で)の箇所が間違いなく存在する。

しかしこれを管理としてみた場合には考え方を変える必要がある。

漏電が発生している現場(漏電の原因箇所)を見れば間違いなく絶縁は不良である。(メガーで計ればいわゆるメグ0となっている)

とすると通常の管理の論理から考えれば、

「絶縁の管理」

をしなければならないことになる。

具体的には

  • そもそも絶縁不良にならない構造、
  • 絶縁低下の前兆をつかむための測定
  • 絶縁不良にならない様にする為の方策、 

等を検討、実施することが絶縁の管理と言うことになるであろう。(高圧の回路、機器においてはこれを実践している)具体的実例の項で代表的な漏電の実例を示してあるが、これらの場合にここで言う  絶縁の管理  が果たして可能であろうか?

見て解るとおり全てが、絶縁が悪くなったのではなく、(経過はともかく)絶縁物を破壊しているのである。これらは絶縁の管理とは無縁の

業者教育

従業員教育

設備管理

の問題である。

これらのミスが結果として漏電として現れているのである。絶縁の管理が悪いのとは本質的なところで違いがある。

ズバリ言えるのは原因や途中経過は何であれ、

0MΩは絶縁物が破壊された最終的な結果

として現れたに過ぎないものである。

漏電管理として考えた場合には、絶縁不良に至った経過は、その後の管理に生かしていく必要があるが、

不良箇所の調査にあたっては、

漏電が発生した原因をとやかく議論したところで何の役にも立たない。

調査にあたっては原因に関しては頭を真っ白にしてかかる必要がある。原因に関しては不良箇所が見つかった後の  対策  の段階になってから考えることである。

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